「と言う事だ」
「いやいやいや! 何が『と言う事だ』よ、何が!」
元旦。突然訪問してきた勇治に飛鳥が新年早々のツッコミを入れる。
「俺らが良く行くショップで、トーナメントが開催される」
「トーナメント?」
「シングルのトーナメントだ。SRや『フォース・コネクター』は負けてもペナルティ無し、だそうだ」
「……マジか、それ? つか、優勝したらどうなるんだよ?」
あまり期待しないで訊く。
「聞くところによれば、『レア・ウェポン』だそうだ」
「『レア・ウェポン』?」
「名前は確か、デ○○○ンソードだったな」
「……○王かよ、おい。つか、それは絶対に『レア・ウェポン』じゃねぇだろ!?」
「いや、『レア・ウェポン』だ。亜美がそう言っていたからな」
「亜美ちゃんの言葉だったら信じるのかよ!?」
とことん呆れる。
「とにかく行くぞ。賞品はともかく、トーナメントに出られるからな」
「……仕方ない。一応、どんなものか気にもなるしな」
ドライヴ・ショップ。そこでは、なぜか審判のリュウマチ小暮が司会を務めていた。
「皆様、新年明けましておめでとうございます! 今より、トーナメントの受付け開始です!
司会は名審判である私リュウマチ小暮が務めさせて頂きます!」
「……何で司会やってるんだよ、あの人は」
「知らん。それよりも受付けだ」
「って、凄い並んでるんだけど……時間掛かるぞ、これ」
「大丈夫だ。亜美と星川に頼んで並んでもらっている」
「そうか。じゃあすぐにでも……って、ちょっと待てぃ!」
飛鳥が勇治を引き止める。それも、首に巻かれているマフラーを掴んで。
「亜美ちゃんはともかく、明日香に何を頼んでんだよ、お前!」
「お前の為だと言ったら引き受けたぞ」
「だからって、お前な……! ったく、とっとと受付けを終わらせるぞ!」
そう言って勇治を引っ張る。マフラーで首を絞めている事などお構いなしに。
「飛鳥くーん、こっちこっちー!」
明日香が手を振る。飛鳥は勇治を引っ張りながら明日香の元まで向かった。
その隣にいた亜美が頭を下げる。
「飛鳥さん、明けましておめでとうございます!」
「ああ、明けましておめでとう、亜美ちゃん。ごめんね、並ばせて」
「平気です。私もトーナメントに出るし、お兄ちゃんからご褒美もらえますから」
「ご褒美?」
「はい! 飛鳥さんが作ったアクティブ・ウェポンを私にあげるって」
それを聞いて、飛鳥が勇治に突っかかる。これで四回目のツッコミ。
「お前、何勝手な事言ってんだよ、おい!」
「別に良いだろ。たかが、輝凰剣レベルのアクティブ・ウェポンくらい」
「作れるか! つーか、あの剣ほどのアクティブ・ウェポンは優さんでも大変なんだよ!」
聞くところによれば、あの優でさえも苦労して作ったと言う。
そんな武器を作るとすれば、どれだけ時間が掛かる事か。
明日香が苦笑しつつ、飛鳥をなだめる。
「と、とにかく受付けしよう? 後ろにもまだ並んでいるし……」
「……勇治、このトーナメントでぶっ倒すからな」
「それは俺の台詞だ。負けても文句は言うなよ」
二人が互いを睨む。それはパートナーではなく、ライバルとして。
受付けが終了して30分後、トーナメント表が公開された。
自分が何回戦かを確認して、飛鳥がドライヴを取り出す。
「今回はグロウファルコンで行くか。厄介な奴は、今のところ勇治ぐらいだし」
「そうだね。アクティブ・ウェポンだったら、結構参加してる気がするけど……」
「ま、賞品が賞品だからな……ほとんどの奴がガセって思ってるんだろうけど」
飛鳥が溜め息をつく。その隣で、亜美が落ち込んでいた。
「うぅ……一回戦からお兄ちゃんが対戦相手なんてぇ……」
「…………」
こればかりは、流石の勇治も何も言えないらしい。
飛鳥がやれやれと肩を上げる。リュウマチ小暮がマイクを持って喋り出す。
「では、これよりトーナメントを開催いたします! 第一試合に出場の方はコネクトしてください!」
開始するトーナメント。飛鳥は余裕で一回戦に勝利した。
と言うより、対戦相手は『ソード・マスター』に勝てるわけがないと判断し棄権したのだが。
そして行われる、勇治VS亜美の兄妹対決。
「では、これより荻原勇治選手VS荻原亜美選手の試合を開始します!」
リュウマチ小暮の言葉に、飛鳥がバトル・フィールドを見る。
構築されるディル・ゼレイクとエル・センティア。どうなるのか飛鳥は少し気にしていた。
相手が妹とは言え、勇治は本気で倒すと思う。いや、勇治の事だから分からないが。
そんな事を思っていると、勇治が審判に口を開く。
「棄権する」
「はい、棄権と……って、本気でしょうか!?」
「本気だ。妹相手に戦う気はない」
そう言って、勇治がコネクト・アウトする。それを見ていた飛鳥は肩を落とした。
一応予想はしていたが、まさか棄権するとは思っていない。
「あの野郎……ペナルティがないとは言え、棄権するなよ……」
この時、自分も棄権しようと思ったのは言うまでも無い。
トーナメントは普通に進み、呆気なく飛鳥は優勝した。
「……バトルした気がしない……」
「あはは……でも、優勝したから良いじゃない。私なんて、一回戦で負けたし」
「……何か納得できない」
その言葉に明日香が苦笑する。そして、リュウマチ小暮から優勝賞品が渡された。
「優勝者にはアクティブ・ウェポン『デ○○○ンソード』が贈られます! おめでとうございます!」
渡される巨大な箱。飛鳥は嫌な予感がしつつも、その箱の中身を見た。
デ○○○ンソードが入っていた。それも、実物が。
「……これって、玩具のデ○○○ンソードじゃないか……どこかアクティブ・ウェポンだ、どこが!」
「えー、主催者が言うには『それをアクティブ・ウェポンにイメージしたら作れるんじゃない?』とか……」
「主催者?」
「はい。作者の事です」
「……へぇ、なるほど。そう言う事だったか……」
デ○○○ンソードを持ったまま、飛鳥がわなわなと震える。
「あ、飛鳥君……?」
「明日香、新年の挨拶の為にも皆集めておいて。あとで合流するから」
「う、うん……」
「あの作者……今年は悪ふざけが過ぎたな……」
と言う事で、作者邸。
「今年の正月は楽しくライブレ〜♪ 電王も見ちゃえ〜」
「楽しそうだな、作者?」
「そりゃもちろん! って、何でお前がいる!?」
作者、飛鳥に驚く。
「これについて言い訳は?」
デ○○○ンソードを持って、飛鳥が作者を睨みつける。
「え、えーと……○王最高!」
「…………」
「……あ、あれ? 何で黙ってるの?」
『Momo-Sword!』
「モモソード?」
『Ura-Rod!』
「ウラロッド?」
『Kin-Ax!』
「キンアックス……?」
『Ryu-Gun!』
「リュウガン……って、まさか!?」
「気づくの遅いぞ、作者。本当ならバスターファルシオン使いたいけど、流石に無理だしな」
「いやいやいや! それ持って言う事じゃないよ!?」
「問答無用! 行くぞ、電○○り!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
作者、沈黙。
飛鳥 「……はぁ、まさか他作品の技とか使ってネタに走るとは思わなかった……版権とか色々大丈夫か?」
明日香「大丈夫だと思う、よ? 一応伏字使ってるし……」
亜美 「でも、まさか賞品があれってのは驚きでした」
勇治 「『レア・ウェポン』じゃなかったんだな……別に興味はないが」
マリア「勇治は銃系以外興味ないもんね。流石に、私もデ○○○ンソードは欲しくないかな」
輝凰 「……何だ、デ○○○ンソードって?」
ゴウ 「輝凰は知らないね。今色々と話題になっている特撮かな」
優 「そうそう。結構面白いわよ。きーも見てら気に入るわよ」
郁美 「それはないと思うわ……」
飛鳥 「つーか、優さん見てるんだ……」
優 「当然でしょ?」
郁美 「好きだものね、優はああ言うの」
明日香「あはは……。と、とりあえず、飛鳥君!」
飛鳥 「分かってる。皆様、新年明けましておめでとうございます!」
明日香「去年は『勇気と希望と愛を』にお越し頂き、本当にありがとうございました!」
飛鳥 「今年も『Drive-Connect!』や『宿命の聖戦』といった作品はもちろん、
当HP『勇気と希望と愛を』をよろしくお願いします!」
明日香「それでは、最後に皆さんもご一緒に!」
『ドライヴ・コネクト!
新年あけましておめでとうございます!』
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