SWORD THE QUEEN
 第00話 −脱走−




「あっちに行ったぞ!追え!」
 何人かの武装した兵士が追いかけてくる。
 俺は走りながら右手を後ろに向け魔力を集中する。もちろんこの間は後ろを見ない。
 すると1つの光球が出現し、『俺の意志』という名の引き金を引かれた光球は後ろに向かって飛んでいく。

 ――爆――

「うわぁぁぁぁ!?」
 光球は兵士たちに接触したところで爆ぜた。爆風によって兵士たちは足止めをくらっている。
 よし、今のうちに……
「いけませんね、コードAS001“ダブルC”」
「!?」
 前に女が立っている。あいつは確か……
「ドクター・グレース…」
 嫌なヤツに出くわしちまった。
「あなたはASシリーズの壱番剣なのです。脱走などしてもらっては困ります」
「うるさい。人のこと勝手にさらって改造して何が困るだ!困ってるのはこっちだ!」
 人が学校から帰ってるときにいきなりさらって、おまけにDNAレベルで改造しやがって。俺の青春を返せ!
「どうしても逃げるというのですね?」
「あぁ」
「ならば行きなさい」
「!?」
 コイツ、今なんて言いやがりましたか?
「おまえ、正気か?」
「あいにく私は取り乱したりしてはいません。ただ……」
 そこで一度口をつぐむ。
「ただ?」
「見てみたいのです。あなたの真の力を。“適合者”と契約することで発揮される真の力を」
「それなら俺をとっつかまえておけば、いずれ否が応にも契約させられる。そのときにみれるじゃないか」
「“協会”の人たちではあなたの真の力を引き出すことはできません。それが出来るのは純粋な心をもつ“適合者”のみ」
「それだけのために?」
「それだけ。だって、自分の“作品”がもっとも輝くところを見たいのは“制作者”として当然の望みでしょう?」
 コイツ一体何を考えてるんだ?
「早く行きなさい。追っ手が来てますよ」
「ッ!?」
 どうやら本当に追っ手が来たようだ。
「ちっ」
 一つ舌打ちをして横に張られているガラスに手をかざし、魔力を集中、解放する。

 ――破――

 ガラスが音を立てて割れる。
 俺は迷わず割れたガラスに向かって走り、跳躍。
 ここは建物の4階。普通の人間がこんなことすれば、下手をしたらあの世行きだ。そう……普通なら。
 だけど俺は普通じゃない。地面に落ちる瞬間、下向きに霊力を放ち、その反動で落下のを殺し無事に着地。そのままここを抜けるために走り出す。
 うまく逃げ出せたけど、いつ捕まるかわからない。“チェイサー追跡者”は執拗に俺のことを追ってくるだろう。俺を連れ戻すために。
 だけど俺にはここに戻る気はさらさらない。だから俺は抗う。

 何が、誰が俺の前に現れようと、俺の邪魔をするなら抗ってやる。俺の使命を果たすために……



 お久しぶりです。ヴァルハラのデータが消えました(T_T)
 そりゃもうごっそりと。続きを書ける見込みがないので削除をお願いします。
 そのかわりに新しいSSを投稿します。以前と同じようにタイトルとサブタイをフォントを変えて大きくしてください。
 今後ともよろしくお願いします。


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