ネオリーム
  第2話 見知らぬ場所


「ん…、ここは…!?ゼルしっかり、ゼル。」
「は!ここは…、ここは何処?私は何処?……痛てェ!」
「バカ、私は誰?でしょ。まぁそんな事はほっといて、いったいここは何処なの?」
 見知らぬ場所。すごく荒れていて荒野みたいだ。しかしやけに静かな場所だ。
「どうする?お姉ちゃん。少し歩いてみる?」
「そうだね。少し歩こうか。誰か居るかもしれないし……あれ?あれって人じゃない?」
 ハルの視線の先に集団が見えた。
「叫んでみようか。助けてくれるかもよ?」
「そうでね…おォ〜い、助けてくれ〜!」
 お、集団が気付いて向かってきた。でもなんか普通じゃないぞ。
 黒いローブを被っている、それに助けに来てくれた訳じゃないみたいだ…!
 ゼルとハルは取り囲まれた。なんとローブの中身は屍だ。ゼル達は気絶しなければいいんだが…
「まぢ、屍!?何で動いてるの?」
「気持ち悪い。お姉ちゃん、逃げようよォ。」
「でも逃げられそうにないよ。だからって逃げないでいると…。」
 無理だな。囲まれてて逃げられないだろ。
「くっ、これしかないかな。ゼル今から言うとおりにするんだよ。」
「え?まさかお姉ちゃん、この人達と……痛てェ!」
「バカ、そんなわけないでしょ。今からこいつらを蹴り飛ばすからその内に走って逃げるんだよ。いい?」
 そうだ、ハルは空手部だ。だが蹴りが通用するのか…。まあやってみなきゃ分からないが。
「…うん、任せたお姉ちゃん。いいよ。」
 ゼルは走る用意をした。そして、
「いくよ!えぃやぁああアァ!!ほら、走るよ…くっ!」
「ぐがァ・・・。」
 見事に炸裂。全国レベルの蹴りだと通用するものだな。数人の屍が倒れた。
 二人は走りだした…が、蹴ったものが屍だったからか、ハルは足を痛めてしまったようで逃げ遅れた。
 それが災いしてかハルは捕まってしまった。
「お姉ちゃん!?」
「来ないで、早く逃げて。じゃないと…!」
「何でだよ、何で逃げなきゃいけないの?お姉ちゃんを置いて逃げられるわけないだろ!バカァ!やだよォ…またあの時みたいに…。」
 あらら…絶体絶命ってやつ?一体どうなる〜!?
「どうしよう…お姉ちゃんが。誰か、誰か助けてよォ!」
 …おおっ、何だ?扇の形をした刃が飛んできたぞ。んでもって屍に命中しちまったし!屍は砕けた…
「誰!?」
「なァんだ、何事かと思って来てみればまたこいつらかよ。」
 現れたのは軽装を纏った剣士のようだった。もう一人いるようだか…。
「そんな事より早くお姉ちゃんを助けて下さい。」
「ん〜って言ってもこんなに多くちゃなァ。」
「じゃあお姉ちゃんは…?」
「大丈夫だ。俺のほかにももう一人いるからな!おォ〜い、レイラ早くやっちまってくれ。」
 もう一人は杖を持った女か…って事は魔法を使うのか?
「分かってるわよ、全くこいつらはすぐうじゃうじゃ沸いてくるんだから。消えなさい!『己の身を焼かれよ-赤き炎』【フレイム】…灰へおなり。」
 すると女の体から真っ赤な炎が噴出してきて屍に向かって飛んでいった。
「ぬぐァァ…。」
「がぁァ…我らの…。」
 屍達は焼かれ灰になった。はじめてみる光景にゼル達はただただ呆然としているだけだった。
「お姉ちゃん、よかったァ…無事で!」
「有難うございました、おかげで助かりました。で、あなたたちは?」
「俺たちは…この近くの街の警備をしているんだ。俺はディル、こっちが…。」
「レイラよ。あなた達は?」
「オイラはゼル。こっちがお姉ちゃんのハル。」
 それから4人は事情を話す為にディル達の街へと向かった。



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 次ゎ第3話という事で、予告(?)です。次ゎ第3話から第5話まで!!
 第1章ゎ5話しかないんで(><)第3、4話にゎあらためて敵さんが登場します!
 んで第5話にゎこの4人の…って事で(笑)



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